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戦略美術部 番外
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戦略美術部 番外:猫の手貸します
くるみのうちはしょっちゅうウルサイです。
オニイチャンがドレイをたくさん連れてくるです。お玄関が靴でいっぱいになります。いろんな人のニオイがします。一番大きい靴はくるみがすっぽり入ります。お船です。さっき金魚と遊んであげたばかりだから、靴の底に梅の花模様がつきました。カワイイです。
お船遊びをしていたら、オニイチャンに抱き上げられました。この前オニイチャンの靴で遊んでいた時お母さんに怒られたから、オニイチャンも怒るかな? と思ったら、オニイチャンは鼻の頭にしわを寄せて(タマネギのニオイしたのかな?)もう片手でお玄関のドアを開けて、その靴をぽいっと外に放り出しました。
「あんな小汚ねぇモンに触るとオタクがうつるぞくるみ。ったくオーラの野郎、人んちに来て靴を揃えもしねぇ」
オニイチャンにだっこされるとすごく高いです。小さい頃ここから飛び降りたら、つるつるの床で滑って痛かったです。今はもう立派に飛び降りられるけど、オニイチャンにだっこされるのは好きなのでいいです。
「先輩トイレお借りして宜しいでしょうか」
「返せ」
「はあ」
「天満先輩〜! ゾーキンありますかー」
「何こぼした! ティッシュはそこだ! てめぇら責任持ってキレイにしろよ。菅生、室内で撃つな。燃やすな」
「ふふふっ、スプレー缶の口をこう外してライターを近づけるとね」
スゴーは猫の撫で方が下手だからキライです。いつも花火みたいなニオイがするし。くるみは花火はキライです。怖くはないけどいきなり大きい音がしてイヤです。そういう時は音を出す前に「音が出るよ」って言ってくれないとダメです。
「菅生、それは部室でのお楽しみにしたら? お、くるみ」
ネコさんです。ネコさんはくるみの仲間で外猫さんです。ここはくるみのおうちでネコさんはお客だからね、ときちんと申し渡したのでおりこうにしています。外猫の餌の捕り方を教えてくれたので、オニイチャンのドレイ達でちゃんと練習しています。
「毛並みいいねぇ相変わらず」
ネコさんの腕は輪くぐりの練習にぴったりです。あんまり一生懸命やりすぎると、この前オニイチャンと一緒にテレビで見たさあかすのライオンになるかもしれません。でもライオンは大きいのでオニイチャンの膝に乗れないです。だからくるみはくるみがいいです。
「きゃあ、くるみだ〜♪ おいで〜」
「可愛い〜」
くるみが可愛いのは当たり前です。でもドレイの雌さん達はうるさいからイヤです。それにネコさんのアグラの上はくるみが丸くなるのにちょうどいいです。ネコさんをあっためてあげるです。
「あ、駄目だ」
「やっぱり猫同士……」
「ねー天満先輩、くるみの子が見たいっス」
ダメです、皆今は寝るのがお仕事です。起こしたら大変なのはくるみなんですよ。4匹もいるから皆いっぺんにあちこち這い出すです。くるみはオニイチャンみたいに大きくないので1匹連れ戻すとまた誰かがいなくなってるのです。
「ローン♪」
「あ〜やっぱりーしかも、うっ、役満っスか部長!」
「見え見えだったろうが、今のは」
「天満、価格こんなもんでいいかな」
「ふん。……これはプラス300円」
「え、ちょっと高すぎるんじゃないか?」
「大丈夫売れる」
ネコさんの傍にはおもちゃのアヒルみたいなニオイのするモノがたくさんあります。裏から触るとゴワゴワです。表からだとツルツルでつまらないです。爪研いでいいかな?
「くるみ駄目。アニメックス爪の中に入ると臭いよ」
ちゃんとお風呂に入るから平気です。
「それ以前に商品価値が下がるわい」
「くるみ、これならいいよ。こんなところに出しっ放しにしておくのが悪い」
「フッ、そうだな」
ネコさんの持ってるヤツの方が色がぎっしりしてて面白いけど、仕方ないです。ガマンしてあげます。あ、この色のトコ剥がれます。ゴムみたいにちょっとのびて面白いです。
「ちゅーす。何ネコミっちゃんこんなにセル作ったの? あ、バスタのガラ! これ俺欲しい!」
ああ、ハクイです! 思わず耳がピンと動きます。あ、ごめんねネコさん、嬉しいとちょっと爪出ちゃうです。
「2000円!」
「えーそりゃないよー。って何で直っちが値段つけんのよ」
「直っちはやめい!」
ハクイはいつもジャラジャラです。ズボンのベルトにも首にもぴかぴかする鎖がついていて、ベルトの方はそこからまた何かブラブラしてます。今日はナニかな? もうちょっとしゃがんで、ねえ。
「おお〜くるみ〜俺を解ってくれるのはお前だけだぜベイベー。可愛いな〜よしよし。チーカマ食う?」
「もうメシは食った!」
「いいじゃんちょっとくらい。けちでしゅねー」
ハクイは時々赤ちゃん言葉になります。くるみの子だってそんなおかしな喋り方はしませんよ。今の若い人間はダメですね。でもハクイはいいドレイなので許してあげます。
「天満、子猫のもらい手はもう決まってんの?」
「父権が欲しいかにゃあ。生活費なら振り込んでくれてもいい」
「アホ」
ネコさんはくるみの旦那さんじゃないですよオニイチャン。くるみの旦那さんはもっと強くて男前です。誰かは内緒。でもお母さんはナツを見て「あらぁ、××さんとこの××ちゃんそっくり……」とすぐあててしまいました。ナツというのはくるみの子の中で一番大きな黒ブチの子です。
「まだ全部イクマの部屋」
「……くるみの住処ってあちこちにあるんだな」
イクマのベッドの下は子供達を産む時から住んでるです。日陰だし、イクマはあんまりお部屋の掃除をしないのでうるさくなくていいです。あ、もちろんくるみと子供達はちゃんとキレイにしてます。オニイチャンのベッドの方が好きだけど、オニイチャンは時々夜中にいきなり掃除をしだしたりゲームオーバーになってヤツアタリしたりするので子供達が不眠症になるです。くるみはちっちゃいけどちゃんと母親なのです。
「先輩トイレ貸して下さ〜い」
「勝手に行け。もう皆寝てるんだから廊下静かにしろよ」
「はーい」
「直っち俺ちょっとコンビニと煙草」
「あー僕も。ネコミ代わりに打っといて〜」
「……恐ろしいことを頼むもんだなお前」
「何がだ。あ、くるみそれまだインク……」
あ、梅の花模様です。色つきでキレイです。ハガキですね? くるみのサイン入りです。もうちょっと作っておきましょうか。
「……猫実。止めなくていいの?」
「結構可愛くない? これ」
「いや〜ん可愛い〜〜〜」
「うるせえって……あっくるみ、足の裏!」
「水性だから大丈夫。これこうして売ろう」
「貴様人んちの猫を使って商売か。くるみ、風呂入るぞ!」
「マメ、これそこに並べといて。乾かすから」
「はいっス。ぷぷぷ、可愛い」
「あ〜! 俺のガンキャノンが〜!」
一番大きなゲボクがさっきのセルとかいうのを持って騒いでます。うるさいです。夜中なんだから迷惑です。
「うるせぇオーラ。そんなとこに出しとくからだ! 何か文句あるか」
「うう……ありません……」
「そこそろそろカタせ。出水、お前のは一番汚れやすいんだから注意しろ」
「ラジャ」
「マサ君、ここの荷物もう車に積んじゃった方がいいんじゃない?」
「そうだな。オーラ、手伝え。にゃあはさっさと値札をつける」
「もう終わった」
「ほうどれどれ。……ふっふっふ、ここを切ってこうしてこうだ!」
オニイチャン、ネコさん頷いているけど解ってないみたいです。このオトーフみたいなの何ですか? あ、固いですね。
「あ、倒牌……」
「自然現象だ、気にするな」
「猫の手は自然現象なのかよ」
「たっだいま〜。あ、江古田もう寝てんの?」
「うふふ、ちょっと可愛いですね」
「ネーコはコタツで丸くなる♪」
おコタはもうしまいましたよ、もう夏なんですから。その麻雀卓もおコタだけどお布団がないと骨ばっかりで可哀相ですね。
「くるみくるみ、イカクン食べない?」
「ええい、くるみはもうメシ済んだ! 夜中のオヤツは美容に悪い」
「おーネコミありがと。またまた面白い手だねー」
「そう?」
「あ、天満君僕これ終わったら帰るからー。終電なくなる」
「おう。お前ら、毛布そこ。明日は4:30起き。起きねぇのは見殺しの上処刑だ。いいか、騒ぐなよ」
「はーい」
嘘つきですねぇ、どうせすぐうるさくするのに。
ソファから大きなドレイの足がはみ出てます。お行儀悪いですよ。
「ぐわっ痛っ!」
「よしよしくるみ、成敗だな」
です。オニイチャンが大きい手で撫でてくれるです。えへ。
そろそろお酒臭くなってきたのでお風呂行って寝るです。おやすみなさい。
猫の目素材は

からお借りしています。
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